ペグハンマー
ペグハンマーの選び方を解説!代用品や合わせて使いたい製品も
テントやタープを設営するとき、地中に打ち込んで固定する杭「ペグ」。
ペグをしっかりと打ち込むには「ペグハンマー」が欠かせません。
ペグハンマーはペグ打ちに特化しているので作業がはかどりますが、素材・大きさ・重さ・値段などさまざまな違いがあるので購入時は迷いますよね。
そこで、どんなことを基準に選べばいいのかポイントをご紹介します。テントやタープ設営の力強い相棒になってくれるペグハンマー選びの参考にしてください。
ペグハンマーとは?
わざわざ専用のハンマーなどを買わなくても「キャンプ場に転がっている石や普通の金槌でいいよね?」と思う人もいるかもしれません。
確かに1〜2本だけなら、重めの石で打つのもいいでしょう。しかし、設営するテントやタープの種類によって違いはあるものの、ソロテントだけでも10本以上、タープだけでも10本以上と、合計20本以上ものペグを地面に打ち付けなければならないこともよくあります。
さらに、ペグは「打った本数分だけ、抜かなければならない」ことも忘れてはいけません!。20本しっかり地面に固定して、20本引き抜くという作業を行うのは、石や普通の金槌では大変です。
つまり、ペグをしっかりと打ち付けることができ、抜くときはスムーズに抜くためにペグハンマーは欠かすことができないアイテムといえます。
ペグハンマーを選ぶときに最も着目すべき点
ペグハンマーは、多くのメーカーからさまざまな種類が販売されています。
実用性や機能性が重要なアイテムなので、見た目のかっこよさなどではなく、必ず以下のポイントをチェックしましょう。
グリップは握りやすいものを
ペグハンマーは、柄を握って振り上げたり振り下ろしたりしてペグを打つもの。また、テントやタープを撤収する際には、テコの原理を利用してペグを抜きます。
そのため、グリップする部分が自分にとって握りやすいものであることが重要です。グリップ部分の形状や素材なども大きく関わってきます。
振りやすさも確かめるべき
ペグを打つときは、振り下ろして打ち付けます。その動作を10本以上(場合によっては数10本以上)延々と続けなければなりません。
そのためには「振りやすさ」を考慮することが重要です。振りやすさに大きく関係するのはペグハンマーの"重量"。重さも考慮してください。
少ない力で打撃を与えることができるか
少ない力でペグに打撃を与えられるタイプがベストです。
ペグハンマーの軽量さにこだわり過ぎてコンパクトなものを選ぶと、ヘッドが小さいためペグを打つ部分の面積が小さくて狙いづらくなります。設営に時間がかかるだけではなく無駄に力を費やすことも……!
キャンプ初心者の人は、ヘッドが大きめでやや重量がある製品のほうが、かける力も少なくてすむでしょう。
ペグハンマーの選び方
ペグハンマー選びの注目点を具体的に解説します。
選び方①ヘッドの素材
ペグハンマーのヘッドの素材は主に3種類あり、それぞれメリット・デメリットがあります。
安定感があり打撃力の強い「金属製」
金属製のペグハンマーの主流は、鉄とステンレス。
金属製の場合は、
- 強度と耐久性に優れている
- 打撃パワーが強い
- 打ち込むときに安定感がある
-
打撃面が変形しにくくヘッドを交換する必要がない
などメリットが多く人気です。ただし、強い分だけ重量があり、ペグが傷付きやすいという側面もあります。
打撃音が少なくペグを傷つけない「ゴム製」
ゴム製のペグハンマーは、クッション性があるためペグを打つときの音が静かです。また、ペグを傷付けることもありません。
金属製と比較すると値段もリーズナブルで、持ち運びがしやすいのも魅力です。
ただし、
- 衝撃に弱い
- 耐久性があまりない
- 劣化しやすい
- 打撃が伝わりにくい
デメリットも。
ペグ抜き機能がない製品が多いので、ペグ抜きを購入する必要があります。
安価で軽量な「プラスチック製」
リーズナブルで軽量なプラスチック製のペグハンマー。プラスチック製のペグを打つときに向いています。ペグが傷つきにくく、荷物をできるだけ軽くしたい人に向いているでしょう。
ただし、打撃のパワーは弱く、使用による劣化も早いというデメリットもあるため、頻繁にキャンプに行く人の場合は、向いていません。
「銅製」や「真鍮製」のヘッドも
金属製のペグハンマーの中には、ヘッドに銅や真鍮のパーツが付いているものもあります。
鉄やステンレスのヘッドと比較すると、
- ペグ打ちの音が比較静か
- ペグを気づ付けにくい
- 打撃するときの衝撃が柔らかい
という、金属製のデメリットを克服したタイプです。
選び方②ハンドル(柄)の素材と形状
ペグハンマーは、ヘッドだけではなく「ハンドル(柄)」の素材や形状にも種類があります。
【ハンドルの素材】
▪︎ゴム製
ゴム製のペグハンマーは軽量の製品が多く、ハンドルを握ったときに、しっとりと手に密着するのが特徴です。ペグを打つときの衝撃も吸収してくれます。
▪︎木製
天然木を使用したペグハンマーは、打撃時の衝撃を吸収してくれます。天然素材なので使用していくうちに風合いが変化するのを楽しめるのも魅力です。ただし全体的に重い製品が多いようです。
▪︎金属製
金属製ハンドルのペグハンマーは、汚れにくく耐久性が高いのが特徴です。また、軽量のものが多く、持ち運びがしやすいのもメリットです。
【ハンドルの形状】
ペグハンマーのハンドルの形もさまざまです。
▪︎ストレート
一般的な金槌のように円筒形でまっすぐストレートなハンドルです。
▪︎彫り柄
木製のハンドルに凸凹の彫りが施されているため、ストレートのものより指の引っかかりがあって滑りにくいタイプです。
▪︎カーブ
握る部分にカーブを描いていて、握りやすく力を入れやすくなっています。
選び方③重量は500g~600gだと使いやすい
ペグハンマー自体の「重量」も大切です。
一般的に400g以下の軽いものは携帯するときは楽で、それほど力がなくても振り上げやすいです。ただし、振り下ろす際に力を入れないと、ペグが打ち込みにくいのがデメリット。
思いっきり力を込めてペグに向けて振り下ろしたつもりが、空振りして地面を打ってしまったという無駄な力を使うこともあるでしょう。
逆に、700g以上の重さがあるものは、大きく振りかぶらなくても打てますが、力のある人でないと振り上げがしづらく、すぐに疲れてしまいます。また重さがあると、携帯もしにくいでしょう。
理想は「500〜600gくらいのペグハンマー」です。誰でも振りやすく、打ち込みやすいため、疲れも少なくすみます。
- 荷物はできるだけ軽量にしたい
- ペグ打ちで疲れたくない
-
腕力には自信があるから重さは気にしない
など、自分の基準に合ったものを選びましょう。
選び方④ペグ抜きの形状は主に3種類
多くのペグハンマーは、ペグ抜き機能が備わっています。ペグ抜き機能は主に3種類です。
▪︎フック型
フック型は、フックの先端をペグの穴にひっかけて使うタイプ。そのため基本的には「穴のあるペグ」しか使えません。
▪︎ホール型
ペグ抜き部分に丸い穴があいているタイプ。ペグのフック部分(かえし)に穴を通して引き抜きます。さまざまなペグに対応できるものが多いのが特徴です。
▪︎くわ型
スコップのように、くわ型になっているタイプ。砂利などの掘削や石を除去するときに便利です。
選び方⑤機能性にも着目しよう
機能性の高い製品も多く販売されています。ちょっとした機能面の工夫もチェックしてください!
▪︎ヘッド交換が可能
金属製ハンマーの中には、ペグを打つヘッド部分を自分で交換できるモデルもあります。ときどき交換することで、1本のハンマーを長く使うことができるでしょう。
▪︎滑り止め加工
ハンドルが木や金属のハンマーでも、持ち手の部分にラバーの滑り止め加工をしているタイプなら、しっかり握れて使用するときも安全です。
▪︎紐付き
ハンドル部分に穴が空いていて「輪っか状」になった紐が付いているタイプもあります。ペグを打つときにその紐に手を通して持つことで、打撃の反動でうっかり投げ出してしまうことがありません。
ペグハンマーって代用できる?
ペグは持ってきたのに「ペグハンマー持ってくるの忘れた!」ということもよくあります。
そんなときに代用できるアイテムを紹介します。
キャンプサイト周辺に転がっている石を使う
石で代用するときは、握りやすく打ちやすい形状のものを探しましょう。ペグの素材によっては壊してしまうこともあるので、一度に強打せず慎重に行ってください。
薪を使う
焚き火をするつもりで薪を購入している場合、太めで重量がある薪ならペグ打ちをすることが可能です。
もしくはキャンプサイト周辺に転がっている太めで重量のある木の棒を探してください。
TOKYO CRAFTSのペグケース「エアドライ ペグケース」
ペグやペグハンマーは、全部一緒にまとめてひとつのケースに保管しておかないと紛失してしまいがち。
また、ペグは先が尖っているので薄い袋に雑に入れて持ち歩くと、袋が破れてしまうこともあるでしょう。
TOKYO CRAFTSの「エアドライペグケース」は、持ち運びがしやすいボストンバッグ型のペグケースです。
丈夫なメッシュ素材を使用していて、泥がついたペグを洗ったあと乾かさずにそのまま収納できます。もちろん、ケースも丸洗い可能です!
また、二重底になっているので、タオルを入れれば洗ったあとのペグから滴る水滴も吸収できます。
ブラック一色のシンプルでモダンなデザインです。
ペグハンマーはテント設営時の必需品!慎重に自分に合うものを選ぼう
キャンプ場で、テントやタープを設営する際に欠かせないのがペグハンマーです。
ペグは1〜2本ではなく、数10本に及ぶので代用品で打つのは疲れてしまいます。
手元が狂ってしまうと無駄な力を費やしたり、怪我をしたりする危険性もあるでしょう。
打つことはできても今度は撤収時に抜くのが大変ですよね。やはり、専用のペグハンマーでスムーズに正確にペグを打つことが大切。
今回ご紹介した、ペグハンマーを選ぶポイントを参考に、自分にぴったりの製品を選んでくださいね。