TENBI開発者たちの物語
「設営を早く済ませて、ゆっくりと野を楽しめるシェルターが欲しい」
"自然と繋がる空間"を追求して生まれた「テンビシェルター」。開発の過程で、私たちはキャンプの原点である自然と過ごす時間の価値を改めて見つめ直しました。
初心に立ち返り、キャンプの本質を考えたとき、やはり求めていたのは、“自然との一体感“でした。その一体感を体現する空間、そして心からくつろげる場所を提供したい。そんな思いを、「テンビシェルター」に込めています。
「テンビシェルター」に出会い、皆さまがより多くの時間を自然と共に過ごし、心から楽しんでいただけることを、私たちは願っています。
開発背景
多くのテントは、デザイン性を追求するあまり、大きくなりがちです。
デザイン性にこだわるがゆえ、フレームを増やした構造になることから自然と大きくなる印象です。フレームが多いことで組み立ては複雑化し、自然と設営に時間がかかってしまいます。
“テント本体のフレームは3本“。私たちはあえてシンプルさを再定義し、新しいテントの開発が始まりました。
手軽で効率的な設営を可能にしながらも、妥協のない機能性とデザインを追求したい。ファミリーでも快適に過ごせるテントを開発したかったため、3、4人家族を想定して設計しました。
この形ができるまで
「3フレーム」というシンプルな構造の中に寝室とリビング、さらに「自然との一体感」の価値をどこで見出すか。この2点を重点にテント本体の構造を検討。
「3フレーム」構造では、設営にかかる時間を最小限に抑えることを目的に構造を練りました。フレームが少なくても、強度を確保できる設計に。
設営後も美しい張りが維持されるよう、シワが寄らないようなパターンに細心の注意を払いました。設営が簡単で、自然との時間を少しでも長く楽しめることを目指して多くの時間を割き、設計までに至りました。
「自然との一体感」を感じてもらうための本体構造を考案。インスピレーションされたのは、「リクライニングチェア」で過ごしたキャンプ体験でした。
キャンプの際、リクライニングチェアに座り、ふと斜め上を見上げる瞬間。
開けた空と自然が広がっていて、そこにある空間こそが求めていた時間だと想いました。自然との一体感を感じる瞬間をテントで再現したいと考えたのです。
それを実現化したのはテント上部の天窓構造。
まさにリクライニングの視線の延長線上にあるよう設計しています。
しかしながら、この天窓を持つ設計こそが一番苦労した工程でした。雨や雪が溜まりやすいという大きな課題に直面。幾度ものテストを重ね、水が貯まらないよう生地の張りやフレームの強度を徹底的に調整しました。
最終的に、リップストップ生地と耐水圧2,000mmのスペックを持たせることで、この課題を克服し、開放的な天井構造により、自然を感じられる空間を実現しました。
さらに、メッシュパネルを全面に配し、開放的で自然光を存分に感じられる仕様に。より快適に、そしてリラックスしながら過ごせる空間にしました。
リクライニングチェアに座りながら、外の美しい景色を一望してみてください。この構造こそが「テンビシェルター」の魅力です。キャンプという時間を通じて、自然をより身近に感じられるような心地よい空間が広がります。
広々としたリビングの天井の高さは210cm。大人の男性でも立つことができ、余裕を持って過ごせる空間にしました。
寝室の高さはあえて抑え、軽量化とコンパクトな収納性を優先。無駄を省きながらも、居住性を損なわない。そのバランスを極めた結果、総重量9kgという軽さを実現しています。
結果として完成したテンビシェルターは、"最小限のフレームで最大限の居住性"を誇るテントとなりました。
テンビシェルターの開発において、私たちは何度も挑戦し、テストを繰り返しました。フレームの配置、生地の張り具合、全体のバランス、すべてが一つの美しい形に収束するよう細部に至るまで徹底的に考え抜かれ完成しました。
キャンプの本当の魅力は、自然の中で過ごす時間にあります。その時間が自然との繋がりを深め、心に刻まれる特別な体験となり、それがキャンプの醍醐味でもあります。その時間を最大限に楽しむための相棒が、「テンビシェルター」です。
たどりついた形
シンプルなフレーム構造により、設営が容易な設計となっています。前方天面には2か所のメッシュパネルと採光パネルを配置し、テント内にいながら自然光をたっぷり取り入れ、開放感を演出。
天井高210cmの広々とした設計により、より快適な空間を実現しました。
全面に配されたメッシュパネルは、暑い日には涼しい風を通し、快適さを保ちます。
また、ウィンターシーズンにはスカート付きで、防寒性も確保。
本体にはリップストップ生地を採用し、引き裂きに強く、耐久性を高めています。耐水圧2,000mmのスペックと、天井部に水がたまりにくい設計で、悪天候にも対応。
持ち運び、設営、居住性すべてに配慮した「テンビシェルター」は、『扱いやすさ』と『過ごしやすさ』を両立した、唯一無二の新しいデザインです。
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