2025.04.14
【初心者向け】焚き火におすすめな薪の種類と選び方を解説!シーズンごとの使い分けも
焚き火の魅力は、揺らめく炎を眺めながら過ごす特別な時間です。しかし、その焚き火をさらに深く楽しむためには、薪の種類を知ることが重要となります。
薪の種類によって火のつきやすさや燃焼時間、香り、そして炎の色まで変わります。
この記事では初心者から中級者まで、焚き火やキャンプで最適な薪を選べるように、薪の種類とその特徴、選び方、使い方を徹底的に解説していきます。
焚き火をさらに楽しみたい方は、ぜひ参考にしてください。
薪の種類とその特徴
薪は大きく分けて、以下の2種類に分類されます。
- 針葉樹
- 広葉樹
それぞれの木が持つ特性によって、焚き火での役割や適した用途が異なります。
針葉樹の代表的な種類
針葉樹とは、葉が針のように細い木々のことを指します。代表的な種類としては、スギ、ヒノキ、松などが挙げられます。
スギは比較的安価で手に入りやすく、柔らかいため薪割りしやすいのが特徴です。火付きが良く火力も高い反面、燃焼時間は短く、煙が出やすい傾向があります。そのため、焚き火の最初に着火剤として使うのに適しています。燃焼中にはパチパチという軽快な音が楽しめるのが特徴です。
ヒノキは香りが非常に良く、長時間安定した火力を得られます。木材は比較的硬く、長時間燃え続けることができます。
松は油分(ヤニ)を多く含んでいるため、非常に火力が強いのが特徴です。ただし、煙が多く、ススも出やすいというデメリットがあります。ワイルドな焚き火を楽しみたい方や、雨の日など湿った環境下での着火に役立ちます。
広葉樹の代表的な種類
広葉樹とは、葉が平たく幅広い木々のことを指します。代表的な種類としては、ナラ、ケヤキ、カシ、サクラなどがあります。
ナラは非常に密度が高く、火持ちが抜群に良いのが特徴です。燃焼時間も長く、安定した火力を維持できるため、長時間焚き火を楽しみたい場合に最適です。薪ストーブの燃料としても人気があります。
ケヤキは硬く重いため、火持ちが良く、燃焼時間も長いです。燃やすと独特の良い香りがするため、焚き火の時間をより豊かなものにしてくれます。ただし、乾燥に時間がかかる傾向があります。
カシは「薪の王様」とも呼ばれ、広葉樹の中でも特に火持ちが良く、火力も最強クラスです。非常に硬いため薪割りは困難ですが、一度火がつくと長時間安定して燃え続けます。入手しづらく高価な場合が多いです。
サクラは燃やすとほんのりとした甘い香りが特徴で、焚き火の時間を優雅なものにしてくれます。火持ちはナラやカシには劣りますが、比較的良い方です。スモーク料理にも使われることがあります。
初心者向け!薪の種類の選び方と購入ガイド
初めて焚き火をする方は、「どの薪を選べばいいのだろう?」と迷ってしまうかもしれません。ここでは、初心者でも失敗しない薪の選び方と購入方法をご紹介します。
初心者向けの薪セット提案
初めて焚き火に挑戦する方には、針葉樹と広葉樹がセットになったものがおすすめです。火付けに使いやすい針葉樹と長時間燃焼してくれる広葉樹をバランス良く使うことで、焚き火の楽しさを十分に体験できます。
割合としては、火付け用の針葉樹を7割、じっくり燃やす広葉樹を3割程度で用意すると良いでしょう。最近では、初心者向けの広葉樹ミックス薪セットも販売されているため、そういったものを利用するのも手軽でおすすめです。
薪はどこで購入すればいいの?
薪はさまざまな場所で購入することが可能です。それぞれのメリットと注意点を見ていきましょう。
キャンプ場では、手軽に購入できるのがメリットですが、種類や品質、価格はキャンプ場によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。
ホームセンターでは、比較的安価で手に入りやすいですが、乾燥具合が不十分な場合もあります。購入する際は、しっかりと乾燥しているかを確認するようにしましょう。
オンラインショップでは、自宅にいながらさまざまな種類の薪を選べるのがメリットです。ただし、実際に手に取って確認できないため、レビューなどを参考に慎重に選びましょう。
薪専門店では、品質の良い乾燥薪が手に入りやすいですが、価格はやや高めになる傾向があります。特定の樹種にこだわりたい方におすすめです。
地域によっては、森林組合から直接薪を購入できる場合があり、比較的安価に入手できる可能性がありますが、個人向け販売を行っていない場合もあるので事前に確認が必要です。
薪の量とシーズンごとの使い分け
焚き火を楽しむためには、適切な量の薪を用意することが大切です。また、季節によって適した薪の種類や量も変わってきます。
必要な薪の量の目安
薪の消費量は、焚き火台の大きさ、燃やす時間、季節、そして薪の種類によって大きく異なります。一般的な目安としては、広葉樹1束(約7kg)でおよそ3〜4時間、針葉樹1束(約3kg)でおよそ1〜2時間燃焼すると言われています。
冬キャンプで長時間暖を取りたい場合は、広葉樹を多めに用意しましょう。例えば、夜から朝にかけて焚き火をするなら、広葉樹2〜3束に加えて、火付け用の針葉樹1束程度を目安にすると良いでしょう。
夏キャンプで調理がメインであれば、火力の強い針葉樹を中心に、広葉樹を少量用意しておくと良いでしょう。燃焼時間が短くても、手早く調理をすませたい場合に便利です。
長時間焚き火を楽しみたい場合は、広葉樹を中心に、予定している時間に合わせて多めに用意しておくと安心です。途中で薪が足りなくなることのないように、余裕を持った量を用意しましょう。
季節ごとの薪選びのポイント
冬キャンプでは、広葉樹は燃焼時間が長く、熱量も高いため、寒さの厳しい環境下では特におすすめです。火持ちが良いので、頻繁に薪をくべる手間も省けます。ただし、着火しにくいというデメリットもあるため、針葉樹と併用するのが基本となります。
夏キャンプでは、比較的温暖な季節であれば、火付けが容易な針葉樹を中心に使うのも良いでしょう。調理など短時間の使用であれば十分ですし、広葉樹に比べて軽量なため、持ち運びも楽になります。
薪の保管方法と劣化防止
購入した薪を長く良い状態で保つためには、適切な保管方法が重要となります。
薪の保管方法
湿気を避けるため、風通しの良い場所に保管することが基本です。直射日光は薪の乾燥を促進させますが、急激な乾燥はひび割れの原因になることもあるため、日陰になる場所に保管するのが理想的です。
地面からの湿気を防ぐため、パレットや木材などを敷き、その上に薪を積み上げましょう。雨に濡れると乾燥に時間がかかり、カビの原因にもなるため、屋根のある場所や、ブルーシートなどで覆って保管するのがおすすめ。
薪を井桁状に積むと、風通しが良くなり乾燥しやすくなります。ベランダや庭での保管方法としては、これらのポイントを踏まえ、できるだけ風通しの良い日陰を選び、地面に直接置かない工夫をすることが大切です。
長期保管における注意点
長期間保管していると、薪の水分が再び増えて火力が落ちたり、カビが生えたりすることがあります。定期的に状態を確認し、風通しを良くするなど対策を行いましょう。
カビが生えた薪でも基本的には燃やすことができますが、気になる場合は使用を避けた方が良いでしょう。
乾燥状態の確認方法
乾燥した薪は、焚き火の際に火付きが良く、煙も少ないため快適に燃焼します。乾燥状態を確認する方法としては、水分を含んだ薪は重く感じられるのに対し、乾燥している薪は軽く感じられます。
また、薪同士を叩き合わせたときに、乾いた高い音がすれば乾燥している証拠です。湿った薪は鈍い音がします。さらに、乾燥した薪は、木肌が少しひび割れていたり、色が濃くなっていたりすることがあります。
種類を選んだ後の薪割りと取り扱い方
焚き火をより楽しむためには、薪割りや薪の太さの使い分けも重要です。
薪割りの基本テクニック
薪割りは、斧やナタを使って行います。安全に注意しながら、周りに人や障害物がない広い場所で行い、薪がぐらつかないように安定した薪割り台を使用しましょう。
足を肩幅に開き、しっかりと体制を整えてから斧やナタを振り下ろすことが基本です。疲れてきたら休憩を挟み、無理のない範囲で行うように心がけましょう。
効率的に薪を割るコツとしては、一気に力を込めるのではなく、刃の重みを利用して振り下ろすことが重要です。
薪の太さと使い分け
焚き火では、薪の太さを使い分けることで、より効率的に火を育てることができます。
火種となる焚き付けの焚き火台の上に置き、着火させるための細薪、細薪に火が移った後、火力を安定させるために使う中薪、そして焚き火が安定してきたら投入し、長時間燃焼を維持するために使う太薪といったように使い分けることで、無駄なく焚き火を楽しむことができます。
種類別|薪の安全な使用法と燃やしてはいけない木
安全に焚き火を楽しむためには、燃やしてはいけない木があることを知っておく必要があります。
燃やしてはいけない木の例
非常に強い毒性があり、燃やすと有毒なガスが発生するため絶対に燃やしてはいけない木としてキョウチクトウが挙げられます。また、ユズリハも有毒な成分を含んでおり、燃やすと有害な煙が出る可能性があります。
さらに、かぶれる原因となる成分が含まれているウルシも、燃やすのは避けるべきです。これらの木は誤って燃やしてしまうと人体に悪影響を及ぼす可能性があるため、十分に注意しましょう。
薪の安全性の確認方法
購入した薪の中には、塗料が付着していたり、防腐処理がされていたりする場合があります。これらの加工された木材を燃やすと、有害な物質が発生する可能性があるため、絶対に燃やさないようにしましょう。
自然の木かどうかをしっかりと確認することが大切です。もし判断に迷う場合は、専門の販売店に確認するようにしましょう。
薪を使った焚き火テクニック
薪の種類だけでなく、組み方や火の管理方法を工夫することで、より快適に焚き火を楽しむことができます。
効率的な薪の組み方
焚き火台の種類や目的に合わせて、薪の組み方を変えることで、火力を調整したり、燃焼時間をコントロールしたりすることができます。
薪を平行に並べる並列型は、初心者でも簡単にでき、安定した火力を得やすく、調理などに向いています。
薪を井の字に重ねて組む井桁型は、空気の通りが良く、勢いのある大きな炎になるため、暖を取りたい場合に適しています。
薪を立てかけるように組むティピー型は、着火しやすく、炎が中央に集中します。焚き火の初期段階や、少量の薪で楽しみたい場合に適しています。
薪を斜めに立てかけ、上部を少し開けて組む合掌型(開き傘型/インディアン型)は、燃焼時間が長く、複数人で囲んで焚き火を楽しむのに適しています。
火の管理方法
焚き火の火力を調整するには、薪の組み方を変えたり、薪の間隔を調整したりすることが有効です。火力が強すぎる場合は、薪の間隔を広げたり、薪を寝かせるように置いたりします。
火力が弱い場合は、薪を立てて組んだり、細い薪を追加したりすると良いでしょう。また、燃え尽きる前に新しい薪をくべるタイミングも重要です。薪が完全に燃え尽きてしまうと、再び火を起こすのに手間がかかるため、火力が弱まってきたと感じたら、早めに新しい薪を投入するようにしましょう。
薪の種類によって最適な投入タイミングも異なるため、経験を積むことでより上手に火を管理できるようになります。
特殊な用途別の薪の種類選び
焚き火以外にも、薪はさまざまな用途で使われます。用途によって適した薪の種類を選ぶことで、より効果的に活用できます。
薪ストーブやピザ窯での使用
薪ストーブでは火持ちが良く、煙やススが少ない広葉樹が最適です。特に、ナラやカシは燃焼時間が長く、安定した暖房効果が期待できます。
ピザ窯では、香りが良く火力の強い広葉樹がおすすめです。オリーブやリンゴなどのフルーツウッドは、ピザに独特の風味を加えることができます。
キャンプ料理におすすめの薪
キャンプ料理には、煙が少なく食材に香りが移りにくい広葉樹が適しています。特に、サクラやナラは料理の風味を損なわず、美味しく仕上げることができます。また、火力が安定しているため、調理時間のばらつきを抑える効果も期待できます。
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薪の種類のまとめ
この記事では、薪の種類から選び方、使い方まで幅広く解説してきました。最後に、初心者の方に向けて、薪選びのポイントをまとめます。
初めて焚き火をする際は、まず針葉樹と広葉樹の違いを理解することが大切です。火付けには針葉樹、じっくり燃やすには広葉樹という基本的な役割分担を覚えておきましょう。
購入場所は、手軽なキャンプ場やホームセンターから始めるのがおすすめです。量は、日帰りであれば針葉樹1束と広葉樹1束程度、宿泊する場合は、燃やす時間や季節を考慮して少し多めに用意すると安心です。
この記事を参考に、あなたも焚き火に最適な薪を選んで、最高のキャンプ体験を楽しみましょう!