2025.03.19
タープのメリット・デメリットは?種類別タープや設営ポイントも解説!
アウトドアシーンをより快適に彩ってくれるタープ。テントだけでは実現しにくい日陰スペースや開放的なリビング空間が手に入るため、タープの購入を検討している方も多いのではないでしょうか。
本記事ではタープとテントの違いから、形状別の特徴、メンテナンス方法、季節ごとの使い方まで網羅的に解説します。
ぜひ参考にしてください。
タープの種類とは?テントとの違いと必要性
タープとは、ポールやロープで大きな布を張り、日差しや雨をしのぐための簡易的なシェルターです。テントが“寝室”としての役割を果たすのに対し、タープは“リビングスペース”を作り出すとイメージすると分かりやすいでしょう。
キャンプサイトをより快適にするためのアイテムとして、多くのキャンパーに支持されています。
タープを利用するメリット
タープを張ることで、テントよりも通気性に優れた開放感のある空間を作りやすくなり、外の景色を存分に楽しめるという特徴があります。
夏の強い日差しや急な雨にも対応しやすく、タープの下で過ごすことで快適さを確保できるでしょう。さらに、テント内が手狭な場合でも、タープ下にテーブルやチェアを設置すれば、リビングスペースを拡張することが可能です。
タープを利用するデメリット
メリットがある一方で、タープを使うにはテントよりもポールやロープなどの道具が多く必要になるため、持ち運ぶ荷物が増えるという欠点があります。
また、ロープの張り方やポールの立て方に慣れるまで、設営に多少の時間と知識を要する点にも注意が必要です。
タープの種類一覧
タープの主な種類と特徴
タープには、多くの形状・タイプが存在します。ここでは代表的な種類をピックアップし、それぞれのメリット・デメリットやおすすめのシーンを紹介します。
ヘキサタープ
ヘキサタープは6角形に近いシルエットを持ち、ポール2本で設営できる製品が多いことから、軽量かつシンプルな設営手順が魅力です。
開放感に優れる反面、雨や風の吹き込みに対してはやや弱い面がありますが、ソロキャンプからファミリーキャンプまで幅広く対応可能で、初めてのタープとしても使いやすいでしょう。
レクタタープ(スクエアタープ)
レクタタープ(スクエアタープ)は長方形または正方形の形状で、ポールを追加することでより広い日陰を作りやすく、大人数のキャンプにも向いています。
ただし、ポールやロープを多用することが多く、設営時に工夫が必要です。ファミリーやグループキャンプで大きなリビングスペースを確保したい場合に活躍し、レイアウトの自由度が高い点も魅力です。
ウィングタープ(ペンタ含む)
ウィングタープは片側が尖った翼のような形状をしており、ペンタタープは五角形タイプでさらにコンパクトです。軽量で持ち運びがしやすいため、バイクや徒歩で移動するキャンプに向いています。
ただし、張り方には多少の慣れが必要で、雨の吹き込み対策も考慮が欠かせません。ツーリングやソロキャンプなど、荷物をできるだけ減らしたいシーンで特に重宝するでしょう。
スクリーンタープ(シェルター型)
スクリーンタープ(シェルター型)は、全面をメッシュや布で囲む構造になっており、虫除けや風除けに効果的です。
重量がかさんだり設営の手間が増えたりするデメリットはあるものの、ファミリーキャンプや長期滞在するサイトで快適性を重視する場合や、夏の虫対策、雨の日のリビングスペース確保に最適です。
ワンタッチタープ
ワンタッチタープはポップアップ形式で設営や撤収が非常に簡単なことが最大のメリットです。その一方で、風への耐性や耐水性に限界があるため、デイキャンプやイベント利用など、手軽さを優先するシーンに向いています。
キャンプ初心者が設営練習に使うのにも適しています。
カーサイドタープ
カーサイドタープは車の側面と連結して使うタイプで、車中泊やオートキャンプをする際に便利です。ただし、車種によっては高さや形状が合わない場合もあります。
車を活用しながらタープ下でくつろぎたい場合や、休憩スペースを素早く確保したいオートキャンプユーザーにおすすめです。
タープの種類の選び方!素材・サイズ・利用シーン別ポイント
素材別の特徴
ポリエステルは軽量で速乾性に優れており、比較的扱いやすい素材です。ただし、焚き火の火の粉には弱い点に注意が必要で、耐水圧やUVカット性能は製品ごとに異なります。
ポリコットン(TC)はコットンの風合いを持ちながら比較的軽量で、難燃性が高く焚き火との相性が良いのが特徴です。一方、雨に濡れると乾きにくいというデメリットもあります。
コットンは難燃性に優れ、夏は通気性が高いため快適に過ごしやすい反面、重量があるので持ち運びが大変です。また、吸水性が高いため乾燥に時間がかかる点にも留意する必要があります。
サイズ選びの目安
ソロキャンプやデュオキャンプには、3m×3m前後のヘキサタープやウィングタープが定番となっています。荷物をより軽くしたい場合には、小型のペンタタープも選択肢に入れると良いでしょう。
ファミリーキャンプ(3〜4人)では、4m級以上のレクタタープや大きめサイズのヘキサタープを用意すれば、テーブルや荷物を余裕を持って配置できます。
さらに5人以上のグループキャンプになると、複数のタープを連結したり、大型スクリーンタープを利用したりする方法がおすすめです。その際、キャンプサイトの広さにも注意が必要です。
設営のしやすさと付属品チェック
タープを選ぶときは、ポールの本数やロープの長さも合わせて確認しましょう。初心者の場合、ポール2本だけで設営できるヘキサタープなどはシンプルで扱いやすく、レクタタープは追加ポールでレイアウトを工夫できる利点があります。
また、付属しているペグやロープの品質が低い場合は、別途買い替えを検討することも重要です。ハンマーや自在金具などの付属品も含めて、一通りの強度と使いやすさをチェックしておきましょう。
四季・天候を踏まえたタープ選び
夏の強い日差しをしのぎたい場合は、遮光やUVカット性能に優れたタープを選び、濃色の生地を選ぶと直射日光を抑えやすい傾向があります。
冬のキャンプでは、防風性や難燃性の高いスクリーンタープやTC素材のタープが安心で、シェルター型で四方を囲えるタイプならさらに防寒性能が上がります。
雨対策をする際は、耐水圧の数値や撥水コーティングの有無に加え、縫い目の防水処理であるシーム加工がしっかり施されているかどうかを確認しておくと、雨の日も快適に過ごせるでしょう。
初心者が押さえておきたい種類別タープの設営ポイント
基本的な張り方の流れ(例:ヘキサタープの場合)
まずタープを広げ、四隅や角にペグを打つポイントを仮決めしてペグダウン位置を確認します。その後、メインポールをタープのループに通して立ち上げ、ポールがしっかり起きたら張り綱を適度な角度(おおむね45度)で固定し、テンションをかけましょう。
最後にタープ全体を俯瞰し、表面が均一に張られているかを見ながらロープの長さや張り具合を微調整することで、美しく安定したタープサイトを作ることができます。
ロープワークのコツ
タープを張る際には、自在結びやもやい結びなど初心者でも覚えやすい結び方を使うと便利です。強風時にはガイロープの本数を増やしたり、タープを地面に近い低めの位置で張るなどの工夫が必要になります。
ロープワークをマスターすると、設営・撤収がスムーズになるだけでなく、さまざまな天候にも柔軟に対応できるようになります。
天候・地形に応じたアレンジ
タープを張る際は、風向きや雨、地形などの要素も踏まえて設営方法をアレンジしましょう。たとえば、風が強いときは風上側を低めに設定し、風下側を高くすると吹き込みを軽減できます。
雨が予想されるなら、中央部が緩まないよう勾配をしっかりつけ、水はけを良くすることが重要です。また、傾斜地では地面が滑りやすくペグが抜けやすいので、しっかりしたペグとハンマーを使って安定性を保ちつつ、安全な設営を心がけましょう。
ソロ&ファミリーキャンプでのおすすめのタープの種類&活用術
木とポールを使ったミニマムセットアップ
サイト内に木がある場合は、一方のタープを木に固定し、残りの一方だけポールを使用して支えるという方法が活用できます。
特にウィングタープや小型のヘキサタープであれば、さらにコンパクトに設営が可能です。このようなミニマルスタイルは、荷物を減らしてシンプルなサイトを作りたいキャンパーにおすすめです。
バイクや徒歩移動に便利なタープ選び
バイクや公共交通機関を利用してキャンプをする場合は、収納サイズが小さく、持ち運びが容易なウィングタープやペンタタープが最適です。軽量素材を採用したモデルなら、ザックに入れたりバイクに固定したりしやすく、移動時の負担を大幅に軽減できます。
ファミリー・グループキャンプならではの工夫
ファミリーキャンプや大人数のグループキャンプでは、安全対策と快適性の両立が重要です。たとえば、ガイロープにつまずかないように夜光ロープやLEDランタンを利用し、ロープ位置を視認しやすくすると安心できます。
ロープに赤や蛍光色のテープを結ぶのも、簡単かつ効果的な方法です。
大きな空間が必要な場合は、タープを連結して広々としたリビングスペースを確保するのが有効です。レクタタープ同士やヘキサタープとスクリーンタープを組み合わせて、雨や風向きに応じて自在にアレンジすると、快適度がさらに高まります。
また、焚き火を楽しむ際は、難燃素材のタープを使用したり、火の粉がタープ下に届かないよう十分な距離を取ったりといった安全対策を忘れないようにしましょう。特に風向きには注意を払い、煙や火の粉がタープ下に溜まらないよう工夫することが大切です。
季節・天候別のタープの種類活用術
夏キャンプの暑さ・日差し対策
夏のキャンプでは、タープを南側や日差しの強い方向に配置することで、日陰を最大限に確保できます。さらに風通しを良くするために、高張りスタイルで設営すると涼しさが向上し、快適に過ごせるでしょう。
冬キャンプでの防寒・防風対策
寒さが厳しい冬のキャンプでは、サイドウォール付きのタープやスクリーンタープが重宝します。風が吹き込む風上方向をしっかり閉じることで、冷たい風をシャットアウトでき、防寒性を高められます。
雨の日・強風時の撤収テクニック
雨天や強風時にタープを撤収する際は、できるだけ小さくたたみ、後でしっかり乾燥させることが大切です。ほかの荷物が濡れないように、ブルーシートやビニール袋などを活用してカバーをすると、片づけ作業がスムーズになります。
雪中キャンプの注意点
積雪がある状況でタープを張っていると、雪の重みで生地にダメージが及ぶ可能性があります。定期的に雪を払い落とし、ポールやロープの緩みに注意することで、タープの破損や設営の崩れを防止できるでしょう。
タープの種類別メンテナンス&収納ガイド
使用後の基本ケア
タープを使用したあとは、撤収時に表面についた泥や水分をざっと落とし、帰宅後は風通しの良い日陰でしっかり乾燥させることが大切です。特に雨天で使用したあとのタープは、カビが発生しやすいので、完全に乾かしてから収納するようにしましょう。
撥水性が落ちてきたら市販の防水スプレーなどを用いてメンテナンスすると、タープを長く快適に使い続けられます。
収納のコツ
収納の際にはシワを減らすたたみ方を心がけ、生地を四つ折りや蛇腹状にたたんで巻きながら収納袋に収めるとキレイに仕上がります。収納袋に余裕がない場合は、空気を抜きつつゆっくり入れていくか、収納袋ごと大きめのスタッフバッグに入れる方法もあります。
さらに、ポールやペグに付いた泥や水分を放置しておくとサビや劣化の原因になるため、こちらも帰宅後にしっかり落として乾かすことが、装備を長持ちさせるポイントです。
タープの種類を選ぶ他にあると便利!裏技&豆知識
タープ下で焚き火する際の注意点
タープの下で焚き火を楽しむ場合は、火の粉に備えることが最優先となります。
難燃性のあるポリコットン製のタープを選ぶか、タープから十分に離れた位置に焚き火台を置くなどの工夫が必要です。
さらに、一酸化炭素中毒を防ぐためにも、極力換気を確保し、タープ下に煙がこもらないよう注意しましょう。
ガイロープに目印を付ける工夫
夜間はロープが見えにくく、つまずいて怪我をするリスクが高まります。そのため、ロープに夜光テープやLEDライトを取り付けて視認性を上げると安全です。
これらは100円ショップなどでも手軽に入手できるため、簡易的に導入しやすい点がメリットといえます。
開放的で使いやすい種類のタープをお探しなら「オネタープ」がおすすめ!
たった一本のフレームを星形のタープに差し込むだけで、従来のタープ下に生じていた「もったいない空間」を最大限に活用。オネタープは5m×5mという大きさながら、フレームの反発力で生地を外へ押し広げ、広々とした有効スペースを生み出します。
裾野部分が窮屈になりにくいので、ファミリーやグループで使ってもゆとりを感じられるのが魅力です。さらに、リップストップ生地と耐水圧2,000mm以上の防水性を備えており、雨天時でも安心。全ての縫い目にはシームテープを施し、紫外線カット加工も施されているため、晴れの日は日差しをしっかり遮ってくれます。
まるで山の尾根のような弧を描く、美しく革新的な「オネタープ」で、自然との一体感を思いきり楽しんでみませんか。
自分のキャンプスタイルに合ったタープの種類を選ぼう
タープには、ヘキサタープやレクタタープ、スクリーンタープ、カーサイドタープなどさまざまな種類があります。それぞれの形状や素材、設営方法を知っておけば、自分のキャンプスタイルや季節に合った最適なタープを選ぶことができます。
たとえばソロキャンプなら軽量性を優先し、ファミリーキャンプなら広さや虫除け対策を重視するなど、タープの種類をしっかり把握しておくのがおすすめです。
季節や天候に合わせて使い分ければ、夏の強い日差しや冬の寒さ、雨の日にも快適さを保ちやすくなります。また、使用後のメンテナンスとして撥水コーティングやカビ対策をこまめに行えば、タープ自体を長持ちさせることにつながるでしょう。
一度タープを使いこなせるようになると、キャンプの楽しさは格段にアップします。初心者の方はまず、ヘキサタープやワンタッチタープなど扱いやすいものから始めてみるのもいい選択です。用途や好みに合わせて自分だけの快適空間を作り、楽しいキャンプライフを満喫してください。