EFFICA開発者たちの物語

“削ぎ落とす”という発想から生まれた、軽やかな2ルーム
シンプルを突き詰めたシェルター

EFFICA 開発者たちの物語

軽量2ルームシェルター「エフィカ」は、“機能を足す”のではなく“削ぎ落とす”ことで完成したプロダクトです。
目指したのは、「軽いのに広い」「大きいのに簡単」という、一見矛盾する価値の両立。
その裏側には、高機能化が進む市場への疑問と、“キャンプをもっと近くに”という強い想いがありました。

EFFICA 開発者たちの物語

家族や仲間と過ごすキャンプの時間は、日常とは少し違う特別なひとときです。
自然の中で食事を囲み、ゆっくりと会話を楽しむ。焚き火の灯りを眺めながら過ごす時間には、日常ではなかなか味わえない穏やかな空気があります。

ですが、キャンプ道具の準備や設営には、少なからず手間がかかるのも事実です。
特に大型の2ルームテントは、広く快適な空間を確保できる反面、設営や撤収の負担が大きくなりがちです。
一般的な2ルームテントでは、総重量が15〜22kg前後が主流、大型モデルは 20kg以上になる製品も珍しくありません。

こうした課題は、開発者自身がキャンプを楽しむ中でも実感していたものでした。
開発を担当したメンバーもまた、広く快適な空間を重視するキャンパーの一人でした。

「広さは欲しい。でも、もっと軽快にキャンプ場へ向かえる装備にできないだろうか。」

装備が充実するほど重量が増え、設営の手間も増えていく。
その状況に違和感を抱いたことが、エフィカ開発の原点でした。

こうした課題は、開発者自身のキャンプ体験の中でも感じていたものでした。

「私自身のキャンプスタイルも、なるべく快適に過ごせる広さを一番に重視していました。装備が増え、フレームの多いデザインになるほど、キャンプに向かうまでの負担が大きくなっていくことに違和感を感じていたんです。軽快にキャンプ場へ足を運べて、なおかつ快適に過ごせる空間がほしい。そう思ったことが、エフィカ開発のきっかけでした。」
と開発者は振り返ります。

エフィカの開発は、そうした声に向き合うところから始まりました。

高機能化するテントへの違和感

近年の2ルームシェルターは、とても高機能になっています。
パネルアレンジやベンチレーションなど、便利な機能が増え、快適性も高まりました。

一方で、フレームの本数や種類が増え、重量も増加する傾向があります。
構造が複雑になるほど、設営の難易度も上がり、パーツが多ければ、その分だけ管理や準備の負担も増えます。
市場には多くのテントがあり、デザインのバリエーションも豊富。しかし、機能とデザインが一体となって進化している製品は多くはありません。
エフィカは、「シンプルでも快適」という点から設計を見直しました。
無駄なフレームや装飾を削ぎ落とし、“これで十分”と思える構成を目指すこと目的に開発が始まりました。

 

開発の大きな条件″すべてのフレームを同じ仕様にする″

 

エフィカ開発で決めた条件は、すべてのフレームを同一仕様にすることでした。
テント設営でよくある「このポールはどこだろう?」「長さが違うポールが何本もある」という迷いをなくすためです。
フレームを統一することで

・設営の分かりやすさ
・管理のシンプルさ

を実現できると考えました。

ただ、この条件は空間設計にとって大きな制約にもなりました。

高さを確保すると奥行きが足りない。奥行きを広げると中央が低くなる。その逆も然り。設営も手数もシンプルにしたかったため、試作のたびに対策を練りました。

開発期間は2024年9月ごろから始まり、約10ヶ月。
その間に4回以上の試作を重ねました。
とくにフレーム角度については、試作ごとに細かな調整を行い、合計5パターン以上のテストを実施。
数センチの違いで張りやすさや空間の広がり方が変わるため、何度も検証を繰り返しながら最適な形を探りました。

 

  設営の負担を大きく減らす構造

 

エフィカでは、設営の負担を減らすことも重要なテーマでした。

フレーム構成については、企画段階から本数をできるだけ減らす方向で検討が進められ、当初は2本や3本のポールで成立させる構造も含め、よりシンプルなフレーム設計も検討されていました。ポールの本数を減らせば、その分だけ設営はシンプルになります。

しかし、フレームを減らしすぎると、空間の安定性や張り姿、耐風性に不安が残ります。特に2ルームシェルターは居住空間が広いため、フレーム構造のバランスが少し崩れるだけでも、張り姿や強度に大きく影響します。

開発の途中ではコスト面も含めて検討が重ねられましたが、最終的に重視されたのは、室内空間の広さと安定感のバランスでした。広い居住空間をしっかりと確保しながら安定した構造を実現するため、現在の4本フレーム構造にたどり着きました。

フレームの差し込み口は、4箇所に集約されています。
この設計には、設営時の負担を減らすための工夫があります。
一般的なトンネル型テントでは、フレームの両端に加え、前後のボトム部分など複数箇所でペグダウンが必要になります。例えばフレームが4本の場合、前後の固定箇所も含めると12箇所以上のペグダウンが必要になることも珍しくありません。

エフィカではフレームの差し込み口を集中させることで、ボトム部分の固定ポイントを整理しました。
その結果、ボトム部分のペグダウンは8箇所に抑えられています。

設営のしやすさと、広い居住空間を支える安定したフレーム構造。
その両方を成立させるための試行錯誤が、現在のデザインにつながっています。
※なお、ガイロープを含めたペグダウン数は16箇所となります。

  軽さと快適さを両立する素材

生地にもこだわりました。選んだのは40Dシルナイロン

しなやかな質感と軽さを持ちながら、耐風性にも配慮した素材を採用しました。

その結果、大型2ルームシェルターでありながら約8.4kg(ペグ除く)という軽量化を実現しました。

 

  空間効率を高めるシンメトリーデザイン

 

エフィカは左右対称のシンメトリーデザインが特徴です

これは、向きを気にせず設営できる、サイト設営条件に左右されにくい構造設計です。

横幅は 350cm
高さは 210cm。

前後のフレームと中央のフレームに角度の差をつけることで、居住スペースの天高確保と、全体の広さを両立しました。テーブルやチェアを配置しても余裕があり、大人が立ったまま移動できる高さを確保しています。
両サイドのパネルドアを跳ね上げることで、リビングスペースを広げることも可能です。

フレームの位置やとトグルの位置、生地のパターンによって張りやすさや快適性が大きく変わります。
いつもより心と体が楽になり、自然に身を置くという行為が身近になるシェルターが完成しました。必要十分な機能に絞り込み、軽さと設営のしやすさを優先。そのうえで、空間としての快適性と美しさを両立したのが「エフィカ」です。

 

  エフィカの特長

エフィカは、“削ぎ落とす”という発想から生まれたシェルターです。
開発の過程では、フレーム構造や生地、空間設計など、あらゆる要素を何度も見直しました。

ポール本数を減らす検討や、設営動線の簡略化、空間効率を高めるフレーム角度の調整。
一つひとつの判断を積み重ねながら、「軽さ」「設営のしやすさ」「居住性」のバランスを探り続けました。

その結果たどり着いたのが、約8.4kgという軽さでありながら、350cmのワイド空間を持つシェルターです。

ポール差し込み口を集約したシンプルなフレーム構造。
ペグダウン箇所を大きく減らした設営設計。
そして、向きを気にせず設営できるシンメトリーの空間デザイン。

必要以上の機能は足さず、必要な要素だけを丁寧に残す。
そうして生まれたのが、軽さと快適性を両立した2ルームシェルター「エフィカ」です。

 

開発者メッセージ

キャンプの魅力は、自然の中で過ごす時間そのものだと思っています。
だからこそ道具は、その体験を邪魔するものではなく、自然の中で過ごす時間を支える存在であるべきだと考えています。
エフィカは、「これだけあれば、何も考えずにキャンプに出かけられる」そんな存在を目指して開発しました。
「キャンプに行こうかな」と思ったとき、その気持ちが少し軽くなり、自然へ向かう一歩が近くなる。そんな道具になれたら嬉しいです。
自然の中に身を置くという体験がキャンプの本質だとするならば、エフィカはきっとその時間を共にする最高の相棒になるはずです。
私は、デザインや企画、商品を生み出すうえで「本当に必要とされるものかどうか」にこだわっています。
美しさや機能だけでなく、長く愛用してもらえること。そんな道具でありたいという思いを込めて、エフィカをつくりました。

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エフィカのオプションでさらに快適に

エフィカコンプリートセット

軽量性・広さ・設営のしやすさを高次元で両立したエフィカ本体に加え、インナーテント、メッシュウィンドウ、TPUウィンドウを一式で揃えたセット。キャンプをより快適に、そして美しく楽しむために厳選したアイテムを組み合わせたセットです。

 

エフィカ インナーテント

4〜5人がゆったり就寝できる吊り下げ式インナーテント。リビングと寝室を分けた2ルーム構成を簡単に実現でき、左右どちらにも設置可能な設計で利便性にも優れています。

 

エフィカ TPUウィンドウ

透明TPU素材を採用したウィンドウパネル。外の景色を楽しみながら雨風や冷気を遮断し、天候を問わず快適な室内環境を維持します。

 

エフィカ メッシュウィンドウ

通気性を確保しつつ虫の侵入を防ぐメッシュパネル。暑い季節でも快適な空間を保ち、必要に応じて着脱できる柔軟な運用が可能です。

 

エフィカ ルーフシート 遮光プラス

遮光仕様により直射日光や照り返しを軽減する専用ルーフシート。二層構造によって結露の発生も抑制し、室内環境の快適性を向上させます。

 

エフィカ インナーテント グランドシート

インナーテント専用設計のグランドシート。地面からの汚れや摩耗を防ぎ、撤収時のメンテナンス性を高めます。

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