2025.06.03

夏の焚き火を楽しむ|暑さを味方に家族もソロも安全に楽しむコツと必携ギア

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夏の焚き火というと、「暑いのに火なんて…」と思うかもしれません。けれども、夜風に吹かれつつ虫の鳴き声を聴きながら炎を眺めたり、冬場はすぐ冷めてしまう焚き火料理をじっくり楽しめたりなど、ほかの季節にはない魅力があります。

そこで、この記事では初心者から中級者までが安心して「夏の焚き火」を満喫できるよう、最新リサーチを踏まえて、安全対策・ギア選び・涼しいキャンプ場情報・楽しむコツまで余すところなく解説します。

お悩みや疑問が解決する、“夏の焚き火ガイド決定版”として、ぜひ参考にしてくださいね。

夏の焚き火が人気な5つの理由

炎のゆらぎは1/fゆらぎと呼ばれるリラックス効果を生むので、せっかく焚き火をするなら時間をかけて眺めたいですよね。夏の夜は日中に蓄えた地熱が残るため、寒い季節のように焚き火をしてもシンシンと手足が冷えることがなく、長時間炎を眺めながらくつろげます。

また、炎が発する煙や揮発成分は蚊やブヨを遠ざける効果があり、寝る前にサイトを燻しておけば、翌朝の痒みに悩まされにくいのも嬉しいところです。

さらに、夏は水道が凍らないので料理の下ごしらえや洗い物が楽で、焚き火調理をじっくり楽しめます。

ランタンの灯りを最小限にして炎を主役にすれば、まったりとしたオレンジの灯りがサイトを包み、写真映えも抜群!冬場は防寒対策で、着込んだり膝に毛布をかけたりするので身動きがしにくいのですが、夏場は軽快に動けてるため、ポーズも撮りやすいのも魅力でしょう。

「夏の焚き火」がわざわざ選ばれるのは、こうした季節固有のメリットが揃っているからなのです。

夏の焚き火で知っておくべきリスクと基本安全対策

夏に焚き火を楽しむ際、気をつけたいポイントを紹介します。

暑さ・熱中症リスクを減らす

夏に焚き火をする際、できるだけ涼しい環境で行いたい場合は気温が低い場所へ行くことです。標高が100m上がると気温は約0.6℃下がるため、高原キャンプ場を選べば日中でも過ごしやすく、炎の熱さもマイルドになります。夏でも気温が低い高原や湖畔を渡る涼しい風が来る場所を選ぶのがおすすめです。

日中から焚き火を行う場合は、首振りの充電式ファンや濡らして気化熱で冷やすタオルを使い、こまめに電解質入りの飲料で水分補給するなど、暑さ・熱中症対策に気を配ってください。

熱中症警戒アラートが出ている日は焚き火そのものを見送り、夕方以降に切り替えましょう。

虫刺され・煙対策

高原は比較的虫が少ないとはいえ、沢沿いのサイトや気温が高い日には蚊やブヨが活動します。強力防虫線香を使用し、肌にはハッカ油スプレーを薄く塗ると効果的です。

煙を減らすには十分に乾燥した広葉樹薪を選び、細薪を“く”の字に組んでゆっくり燃やすと火の粉の飛散も最小限に抑えられます。乾いた薪が手に入らないときは、焚き火台横に薪を立て掛け、事前に乾燥させると良いでしょう。

一酸化炭素・火災リスク

真夏でも無風の夜は想像以上に煙が滞留します。テント焚き火台は最低でも2m離し、テントの開口部は必ず風上へ。

タープ下に炎を入れるのは避けるのが原則ですが、どうしても雨をしのぎたいときはポリコットンなど難燃素材のタープを高く張り、煙抜き用に一辺を跳ね上げて常時換気してください。

さらに、一酸化炭素チェッカーを手の届く位置に吊すと安心です。感度の高い日本製センサー搭載モデルがいろいろ販売されています。また、タープ下で焚き火をしているとき、炎が高くなったり風が回り込んだら、即座に外へ移動させましょう。

初心者でも失敗しない夏の焚き火ギアの選び方

夏の焚き火では、どんなギアを使用するのが良いのでしょうか。以下で解説します。

焚き火台は小型二次燃焼か大皿型がベター

夏の焚き火では、ソロなら二次燃焼式のコンパクトモデルが片付けも楽でおすすめです。

一方ファミリーなら、網を置いてBBQをしやすい大皿型を選ぶと皆で囲むことができます。火床は地面から20cm以上離れ、地表の熱害を防げるものを基準に探してください。

薪・着火剤・火吹き棒の最適セット

針葉樹薪は油分が多くて着火性に優れ、広葉樹薪は火持ちが良いため、夕食前に針葉樹で火床を作り、調理中は広葉樹を継ぎ足すと炎も煙も安定します。

火吹き棒を併用すれば酸素供給が効率的で、小型扇風機などを焚き口に向ければおき火までの時間をぐっと短縮できます。

焚き火シート(耐熱シート)と火消し壺は“夏でも必携”

直火禁止サイトが増えている現在、焚き火台の下に焚き火シートを敷くのはマナーというより必須条件です。

また、消火には水をかける方法より火消し壺が便利。熱い灰をそのまま密閉できるので早く寝たい夏の夜には特に重宝します。翌朝、灰が冷えたら指定の灰捨て場へ、無い場合は持ち帰るのが基本です。

焚き火を安全に楽しむための道具もお忘れなく

夏の焚き火を楽しむためには、以下の道具も持っていきましょう。

薪を焚き火の中に追加する際に使用する火ばさみ、火傷予防のための耐火グローブ、着火剤、ファイヤースターター(火付け用の火打石)、火吹き棒など。

これら以外にも、いつまでも飲み物の冷たさをキープできるクーラーボックスや、小型の扇風機やファンなども持っていくと重宝します。

以下の動画でも、夏のキャンプに必要なギアを紹介しています。焚き火台も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

夏に焚き火ができるキャンプ場

夏に焚き火を楽しむのにぴったりのキャンプ場を以下で紹介します。

関東近郊の高原サイト

ハンターマウンテンキャンピングパーク(栃木県)

ゲレンデを利用した広大なサイトです。標高1150mで都心より平均気温が10℃前後低く、真夏でも夜は平均15℃前後と長袖が欲しいほど快適だと評判です。

無印カンパーニャ嬬恋(群馬県)

湖畔の風が涼しく、星空観察プログラムや子ども向けクラフト体験も人気です。

西日本の川沿い・湖畔サイト

知名湖キャンプ場(兵庫県)

大阪から車で40分とアクセスが良く、湖面を渡る風が快適です。

蒜山高原キャンプ場(岡山県)

標高600mの場所にある牧草地に囲まれたサイトには、焚き火用のかまどが整備されてます。また、夕立の後も地面が乾きやすいのが特徴です。

夏の焚き火|実践ステップ(着火〜完全消火)

以下では、実際に夏に焚き火を始める時のステップを紹介します。

着火前のチェック

風速3mを超える場合は、火の粉の飛散が危険なので中止を検討しましょう。消火用に6リットル以上の水をバケツに用意し、耐熱シートを敷いたうえで焚き火台を設置します。周囲2mに燃えやすいギアが無いか最終確認を!

薪の組み方と火育て

着火しやすい針葉樹を“V字ロケット”に組み、中心に着火剤を置いて点火します。炎が安定したら火吹き棒で酸素を送り、5分ほどで熾火が出来たら広葉樹をゆっくり足していきましょう。炎を高くせず熾火を維持するのが夏の快適さのコツです。

完全消火と灰の持ち帰り

就寝前には薪を追加せず熾火を落ち着かせ、残った炭を火消し壺に入れてください。翌朝フタを開けて温度を確かめ、冷えていれば灰捨て場に行って処分します。網や鉄板の油汚れは重曹や炭酸ソーダ系を溶かしたお湯に漬け込むと、軽いこすり洗いでスルリと落ちます。

キャンプスタイル別・夏の焚き火のポイント

キャンプスタイル別に、焚き火をする時のポイントは異なります。以下で紹介します。

ループやファミリーキャンプの場合

グループやファミリーキャンプなど人数が多い場合は、「火番」をする人を決めて15分ごとに交代するようにしましょう。

子連れキャンプの場合、大人が席を外すときは、必ず次の火番に声を掛けて引き継ぎます。子どもが焚き火台に近づきすぎないよう、カラーコーンやロープで視覚的な境界を作ると効果的です。犬連れの場合は、火に近づかないようにリードにつないでください。

もし、初めて薪割りをする場合は、手袋とゴーグルを着用し、危険な斧ではなくバトニング用のナイフで短い薪を割るところから始めると安心です。

ソロ・デイキャンプの場合

ソロやデイキャンプで、“荷物を2kg以内にまとめたいけれど焚き火をしたい”場合は、直径20cm前後・500g台のステンレス二次燃焼ストーブが便利です。

燃焼効率が高いので少量の小枝でも炎が育ち、日帰りなら火消し袋で炭を密封し、ジッパーバッグに入れて持ち帰れば片付けも簡単です。公共交通で移動するソロキャンパーには特におすすめのスタイルです。

夏の焚き火をもっと楽しむアイデア集

夏の焚き火をさらに盛り上げるにはどうすれば良いでしょうか?いくつかアイディアを紹介します。

炎とナイトゲーム

炎を囲んでの連想ゲームや影絵クイズは、声を潜めても盛り上がるので周囲の迷惑になりにくく、寝静まったキャンプ場でも安心です。小さなLEDライトを使って手影を作れば、子どもも大人も夢中になって楽しめるでしょう。

十分で作れる爽やかレシピ

夕食後のデザートや軽食として、マシュマロ串やフルーツ串など、“炎を上げず、時間をかけずに調理できるスイーツ”がおすすめです。保冷力の高いクーラーボックスに入れておいた、アイスクリームをトッピングして楽しみましょう。

また、レモンハーブ入りのサーディン缶は湯煎で温めるとオイルが香り立ち、パンにのせれば即席アヒージョ風になります。どちらも高温の調理工程がなく、夏の夜にも食べやすい軽さです。

花火との安全な組み合わせ

夏のキャンプといえば花火!けれども、花火は火の粉が予想以上に飛び散るため、焚き火エリアから5m以上離し、バケツ2つを用意して一方は火消し用、もう一方は使用済みの線香花火を浸ける水を確保してください。

炎と花火を同時に楽しむなら、大人が二手に分かれ管理者を明確にしておくと安心です。

夏の焚き火を楽しんだ後のメンテナンス&焚き火台長持ちのコツ

夏に焚き火を楽しんだ後は、焚き火台のメンテナンスや後片付けをしっかり行いましょう。

焚き火台のお手入れ

焚き火台を使用した後は、丁寧に手入れをすることで長持ちできます。ステンレス製は柔らかい金属ブラシで煤を落としたあと乾拭きし、鉄製は薄く耐熱塗料を塗り直せば錆を防げます。

チタンは酸化被膜が美しいため洗剤を使わずお湯とスポンジで優しく洗い、独特の青紫色の焼け色を楽しむのもいいでしょう。洗った後は、完全に乾燥させてから保管してください。

耐火グローブとシリコンハンドル

焚き火用の耐火グローブは、中性洗剤を30℃から40℃のぬるま湯に溶かし、軽く押し洗いしたあと陰干ししましょう。高温の乾燥機にかけると硬化するので避けてください。

フライパンなどの柄に装着するシリコンハンドルは、泥と油を落としたら直射日光を避けて保存すると割れを防げます。

耐熱シートとタープの補修

火の粉で空いた小さな穴はシリコン耐熱パッチで裏表から挟むと、強度が戻り焦げ進行も止まります。ポリエステルやナイロン製タープの補修には耐熱リペアテープを用い、貼付部の耐熱限界はおおむね200℃程度と覚えておくと安心です。

夏の焚き火に関するよくある質問

夏に焚き火をする時に気になるポイントをまとめました。

Q:夏の焚き火をやめたほうがいい目安は?

A:目安は、夕方の外気温が35℃を超え、無風または熱帯夜が確実と予報される場合です。その状態では熱が逃げず体調を崩しやすいため、翌朝に延期するほうが賢明でしょう。

Q:夏の焚き火で薪の扱いに注意することは?

Q:真夏に薪を車内放置すると内部温度が60℃近くになり樹脂化が進んでしまいます。遮光袋に入れ日陰へ移動しましょう。

A:高原なら直火の焚き火はOK?

多くの高原キャンプ場では、芝生再生や防火上の理由で直火禁止が主流です。必ず事前に公式サイトで確認し、基本的には、焚き火台と耐熱シートを持っていきましょう。

夏の焚き火におすすめ!TOKYO CRAFTSの焚き火台「ブレイズボックス」


大きさ、構造の複雑さ、デザイン面など、従来の製品にありがちな問題を解消!部品点数を少なくし、組み立ては簡単に、デザインはシンプルで携帯もしやすい二次燃焼焚き火台が、夏の焚き火にも向いている、TOKYOCRAFTSの六角形型の「ブレイズボックス」です。

ワイドな火床で、市販の30〜40cmの薪をそのまま焚べられ、燃え切らなかった未燃焼ガスは再度燃焼させることで煙を軽減、上部の通気口から出る美しい炎を鑑賞できます。

5パーツの差込式による簡単な組み立て式なので、初めての人でもすぐに焚き火を始められるでしょう。五徳の上に鍋やフライパンを置いて、焚き火調理も楽しめます。

ブレイズボックスの口コミ

非常によく燃えて、炎もきれいで燃え残りもほとんど無いくらいでした。重いですが歪みはありませんでした。それに何よりかっこいい。これからメインになりそうです。

まだ数回しか使用していませんが、燃え尽きてくれるので後処理がとても楽です。
また焔も最高にいい!

ちゃんと薪を焚べられて、ここまでコンパクトになる二次燃焼焚火台はなかったので、こんな商品を待っていました。
重量感はそこそこありますが、剛性があって長く使用できるアイテムだと思います。ブレイズボックスで薪を焚べつつ、調理用にマクライトと2台使いで楽しんでいます。

まとめ|夏の焚き火は賢く楽しめば最高の贅沢

暑い夏も夜になると、夜風が涼しくなり虫の声が聴こえてきて、ほかの季節にはない風情があります。そんな夏ならではの焚き火を楽しんでみましょう。

この記事で紹介した安全対策とギア選び、そして涼しいキャンプ場のヒントを実践すれば、暑さはリスクではなく特別な演出に変わります。

炎のゆらぎを眺めながら、キンキンに冷えた飲み物や焚き火料理を楽しんでみましょう。