MONTOP開発者たちの物語
自然の風景が額縁のように切り取られ、一日の移り変わりがより綺麗に美しく感じられるテントを目指しました。
通常のテントは構造上、上部に窓を設けることが難しく、閉鎖的な空間になってしまっているものが多いのが現状です。
より自然を身近に、そして綺麗に、いつも見られないような角度からも景観を堪能いただきたい。これをコンセプトにテントの設計を行いました。
モントープの開発背景
”せっかく外に来ているのにテントがノイズになって景色が見られないなんてもったいない……”市販のテントを使っている際に、ふと感じた些細な違和感をベースに、テントの開発へ着手していきました。
初期アイディア
まず最初に”どうすれば、外の景色を綺麗に見せられるのか”を仮説やスケッチ、3Dで検証しています。開発当初は、窓に折り畳みの額縁を付けるといった個性的なアイディアもありました。
この形が出来るまで
コンセプトや空間設計を考慮して造形にもこだわりました。造形は焚き火台KUBERUをモチーフにしており、TOKYO CRAFTSのブランドで統一感が出るように工夫を施しています。
空間設計
室内で過ごす際に、より外を綺麗に見せるためにはどうすればいいか考えた結果、テント生地にはブラックのPUコーティングを採用することに。
強い日差しをシャットアウトするだけでなく、外の景色をまるでカメラのファインダーで切り抜いたような視覚的効果があります。
ブラックPUコーティングによって、美しい景観だけに”自然と”意識がいくような設計となりました。
またインナーテントを取り付けた際もコンセプトを崩さないように、上部TPU窓(外の景色を楽しめる透明窓)の配置や、仰向けになった時でもサイドの窓から外の景観が見えるように細かい工夫がされています。
窓の構造
今回のテントで一番のキモであり、難易度が高かったのはじつは上部の屋根の構造。風景を綺麗に見せつつも、簡単に戸締りできて、かつ雨が浸水しないような構造をどうすれば実現できるか。様々な構造を検証しています。
試験
耐風テストや降雨テストを行い、最大風速20~25m/sの基準をクリアすることや雨天時であっても浸水しない構造になるまで、繰り返しテストを実施しました。
過ごしやすい空間
室内で快適に過ごしていただけるように、テント下部にはスカートを採用。季節を問わず、オールシーズン使用できるように設計しました。
後方のサイドフラップにも工夫があり、引っ張ることで雨風を防ぎつつ、下部から空気の循環を促すことが可能です。雨風が強い日には室内を守りつつ安心して空気循環が行えます。
さらにTPUの窓(外の景色を楽しめる透明窓)も取り付けられるため、冬場でも暖かく外を眺めていただけます。
辿り着いた形
耐風テストや降雨テストをクリアして辿り着いた形。
上部の天窓はメッシュは外して、ダイレクトに自然の移ろいを感じることも。
インナーテントを取り付け、コットを2つ置いても広々とお使いいただけます。
正面出入り口は可能な限り広く。そしてインナーテントの出入り口も開けやすさと開放感を両立できるように設計しています。
前方に庇(ひさし)を付けて急な天候の変化でも、作業しやすい空間を目指しました。
室内にいてもアウトドアを満喫できて、自然の中で過ごすことがもっと楽しくなる。そんなテントが完成しました。
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